千成産業で作っている肥料は、ほとんどが全量有機の肥料です。現在一般に多く出回る肥料の多くが化学肥料です。化学肥料は粒状で撒きやすく、速効性があります。においのないのも特徴です。それに比べて、有機の肥料はにおいが強いし、虫が付きやすいなどと使用する人間の都合で敬遠されがちです。
有機肥料には化学肥料にはない利点が多くあります。施肥すると土の中にいる生物が有機肥料をエサにして、活動始めます。それにより土に団粒構造が生まれます。有機物を目当てに多くの微生物が繁殖することで、腐植の多い豊かな土となり、健全な作物が育ちます。そして何より出来上がった野菜の味が違います。野菜本来の旨味を引き出してくれると思います。
千成産業では有機肥料を使った野菜作りをお勧めし、様々なご提案をいたします。
「農業の基本は土づくり」 前身の酒本幾三商店の時代より、その理念は変わりません。 千成産業では、「土づくりの素」となる堆肥の製造に力を入れています。千成産業の一番人気の商品であるミックス堆肥(食品リサイクル堆肥)は、地元の農家はじめ、東京都の農協にも出荷され、多くの方のご愛顧をいただいています。
千成産業創業当初は、周辺の養鶏場から出るけいふんやバークなどを原料とした堆肥を製造していました。1990年代後半から、食品残渣(コンポスト)を堆肥原料にする取組みが始まりました。2000年制定の食品リサイクル法を見据えて、多くの生ゴミ処理機メーカーの方から、自社の機械で処理したコンポストを堆肥にしてほしいという依頼を受けるようになったためです。食品残渣で問題となる塩分、油分を測定し、埼玉県肥飼料検査室(現埼玉県病害虫防除所)のご指導を受け、食害試験を行なって、「食品リサイクル堆肥」の商品化にこぎつけました。
千成産業では、コンポストがきちんと堆肥化され、商品として出荷されている、という実例を、確認見学に企業や自治体の方が多く来社されるようになりました。さらに多くのコンポストが入ってきて、受け入れ過剰気味に。そこで、受け入れ先を精査することになりました。
①肥料原料として合格品である ②製品化した堆肥を買い取ってくれる
この条件を満たしているコンポストに限り受け入れを行ったため、品質の良い堆肥製造をおこなうことができました。
現在入ってくるコンポストのほとんどは、学校給食の残渣です。狛江市、小平市の給食の残渣は堆肥化され、それぞれ自治体や農協に出荷され、地元の農家の方に食品リサイクル堆肥(ミックス堆肥)を使用していただいています。
しっかりとリサイクルの環が出来上がっています。
千成産業では、地元の食品関連企業より仕入れた原料で、さまざまな有機肥料を作っています。ラーメンでおなじみの東洋水産、牛乳やヨーグルトを作る小岩井乳業、食用油を作るムサシ油脂などから肥料原料を提供していただいています。その他にも魚かす、豚骨スープをとった後の骨粉などを原料に、千成ぼかし肥料などの自社製有機肥料を製造しています。ここでも食品リサイクルが行われているのです。
千成産業の地元、日高市周辺は、近年宅地化が進み、農地が少なくなってきています。反面、自宅の庭先や貸農園で野菜作りをする方が急増しています。そんな方々が、よく肥料を買いに来てくださいます。自分や家族の食べる野菜なのでなるべく有機で育てたい、皆さん口をそろえておっしゃいます。その声に応えるべく、作物にあった肥料のご案内をさせて頂いています。 一戸建ての住宅が多いため、お庭でガーデニングを楽しむ方も多く、そういった方たちにも、園芸用肥料や園芸用土のご案内をしています。
宮内庁に有機肥料・用土を納めて30年の歴史があります。
天皇陛下が、毎年田植え、稲刈りをなさる皇居の田んぼに、
千成産業の「川越産荒木田土」 が使われております。
また、千成の醗酵乾燥牛ふんや、赤玉土をはじめとした各種園芸用土が、
天皇陛下のお住まい、御所で使用されています。
千成産業は皇居の緑を育てるお手伝いをしています。